
悩む人秋になって急に抜け毛が増えた気がする。
空気が乾燥しているからか、髪がパサついてまとまりにくいのも気になる。
秋になると抜け毛やパサつきが気になり始める女性に向けて、季節性の抜け毛が起こる理由から市販のシャンプーや育毛ローションの正しい選び方、自宅でできる頭皮ケア習慣までを専門家監修の情報や研究データをもとにくわしく解説しています。
- 秋に抜け毛・パサつきが増えやすい理由(季節性の抜け毛のメカニズム、紫外線・皮脂・ホルモンバランスの影響)
- 抜け毛予防をサポートする市販シャンプーの洗浄成分の選び方と、育毛ローション・育毛剤との役割のちがい
- 女性向けスカルプケアアイテム(スカルプD・マイナチュレ・無印良品)のおすすめ比較と選び方のポイント
- 自宅で今日から始められる頭皮リセット習慣5ステップ(正しい洗い方・乾かし方・マッサージ・食事・生活習慣)
このブログを書いている私は、ヘア&エアブラシメイクアップアーティストです。
大阪府生まれ。
専門学校卒業後、ヘアメイク事務所を経て、2015年に独立。
ヘアメイク歴23年。
これまでに、ブライダルヘアメイクを中心に、
CMなどのメディア撮影や各種現場でのヘアメイクを担当してきました。
ACA エアブラシメイクアップ ディプロマ取得。
現在は、現場で培った知識と経験を活かし、
スキンケア・コスメ・ヘアケア・ヘアスタイリングに関する情報を発信しています。
ヘアメイクアップアーティストとしてのくわしい活動内容は、公式ホームページをご覧ください。


この記事を読むことで秋に抜け毛が増えやすくなる理由を正しく理解したうえで、あなたの頭皮や髪質に合ったシャンプーや育毛アイテムを迷わず選びやすくなり、自宅でできる具体的なケア習慣を今日から実践しやすくなります。
女性の抜け毛とパサつきが秋に増えやすいとされる理由


髪には「成長期→退行期→休止期→脱毛」という毛周期(ヘアサイクル)があり、一定のリズムで生え変わっています。
健康な人でも1日50〜100本ていどは自然に抜けるとされ、シャンプーやブローのさいに70〜80本前後抜けることも珍しくないといわれています。
考えられる原因① 夏の紫外線による頭皮・毛根への負担
秋の抜け毛の一因として挙げられるのが、夏の紫外線です。
顔や体には日やけ止めを使っていても、頭皮はなにもしていないという方が多いと思います。
紫外線は頭皮の奥まで浸透し、毛根周辺の細胞に負担をかけることがあるとされています。
具体的には、髪の主成分であるタンパク質(ケラチン)の合成に影響を与えたり、頭皮の酸化ストレスや炎症につながったりする可能性があるとされています。
(出典: ルートクリニック監修コラム)
考えられる原因② 夏の汗・皮脂とエアコンによる頭皮環境の変化
夏場は汗や皮脂の分ぴつ量がふだんより増えるとされ、これらが毛穴に詰まることで毛根への栄養供給が妨げられたり、雑菌が繁殖しやすくなったりする可能性があるとされています。
(出典: ルートクリニック監修コラム)
また、冷房の効いた室内で過ごす時間が長いと頭皮が乾燥しやすくなります。
頭皮が乾燥して硬くなると血行が滞りやすくなり、毛根に栄養や酸素が届きにくくなることで、髪が細くなったり抜けやすくなったりすると考えられています。
パサつきの原因はキューティクルの損傷にあるとされる
髪の表面はウロコ状のキューティクルで覆われており、これが整っていると光が均一に反射してツヤのある髪に見えます。
反対にキューティクルが乱れると光が乱反射し、パサついた印象になりやすいとされています。
秋にパサつきが目立ちやすい背景には、夏の間に蓄積したダメージが関係していると考えられています。
- 紫外線によるキューティクルの損傷やタンパク質変性
- カラーやパーマなどの薬剤による負担
- ドライヤーやヘアアイロンの熱による乾燥
- 濡れた髪への摩擦(タオルでゴシゴシ拭いたり自然乾燥したりなど)
とくに注意したいのが、「シャンプー後の自然乾燥」です。
キューティクルは濡れるとふくらみ、乾く過程で収縮する性質があるとされ、乾くまでの時間が長いほど内部の水分が逃げやすくなるといわれています。
加齢やホルモンバランスの変化により頭皮の保湿力が低下すると、こうしたパサつきが慢性化しやすくなるとも指摘されています。
女性特有の原因として指摘されやすいホルモンバランスの変動
男性の薄毛と異なり、女性の抜け毛には身体の内側の要因も関わっているとされています。
女性ホルモン(エストロゲン)の変動
エストロゲンには髪の成長期を維持する働きがあるとされ、出産後や更年期にエストロゲンが急激に低下するタイミングでヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増えやすくなると言われています。
(出典: あゆみレディースクリニック)
また、近年は過度なダイエットやストレスなどを背景に、20〜30代の若い世代でも薄毛の悩みを訴える人が増えているとも指摘されています。
(出典: 神戸岸田クリニック「若年性FAGA」)
抜け毛やぱさつきの予防をサポートするシャンプー・育毛アイテムの選び方


シャンプー選びでまず確認したいのは、成分表示の比較的前の方に記載される「洗浄成分(界面活性剤)」です。
これらによって頭皮への負担のかかりにくさが変わってくるとされています。
代表的な3タイプは、以下の通りです。
| タイプ | 代表的な成分 | 特徴 |
| ベタイン系 | コカミドプロピルベタイン ラウラミドプロピルベタイン ココアンホ酢酸Naなど | 植物由来・弱酸性で比較的刺激がおだやかとされる。 敏感肌・乾燥肌・ダメージ毛の方に選ばれやすい。 |
| アミノ酸系 | ココイルグリシンK ココイルメチルアラニンNa ココイルグルタミン酸Naなど | 適度な洗浄力とうるおいのバランスが取れているとされ、幅広い人に選ばれやすい。 |
| 高級アルコール(硫酸)系 | ラウレス硫酸Naなど | 洗浄力・泡立ちは高いとされる一方、刺激を感じる場合があるため、避けた方が良いとされている。 |
ベタイン系はアミノ酸系よりもさらに低刺激とされ、敏感肌や乾燥肌の方に向いているといわれます。
一方でスタイリング剤をしっかり落としたい方には、アミノ酸系をベースに選ぶほうが良いと言われています。
- 頭皮・髪質に合う洗浄成分を選ぶ
(敏感肌・乾燥肌には、ベタイン系やアミノ酸系が候補として選びやすい) - コラーゲンやセラミド・グリセリン・ケラチン・シルクなどの成分が入っているかを確認する
- 頭皮への負担を避けたい場合は、ノンシリコン処方を選ぶほうが良いと言われている
(ただし毛先の引っかかりやきしみが気になる場合は、シリコン処方の方が指どおりが良くなりやすいです。)
トリートメントは「洗い流す」タイプと「洗い流さない」タイプを使い分ける
- 洗い流すトリートメント
髪内部に栄養をおぎない、キューティクルを整える役割が期待されます。
ダメージが蓄積しやすい秋は、週1〜2回ていど、集中補修タイプを取り入れるのも一案としてオススメです。
使い方は、手のひらに適量を広げて毛先から中間になじませ、バスコームで髪をとかすと髪全体に浸透させやすくなります。 - 洗い流さないトリートメント・ヘアオイル(ミルク)
洗い流さないトリートメントは、ドライヤーの熱や空気の乾燥によるパサつきの予防に役立つとされています。
使い方は、洗い流さないトリートメント同様になじませ、コーム(クシ)で髪をとかすと髪全体に浸透させやすくなります。
また、ヘアオイル(ミルク)は水分の蒸発を防ぎ、枝毛・切れ毛の予防に役立つとされています。
さいきんでは、ドライヤーなどの熱ダメージから髪を保護する働きのあるものも販売されています。
「シャンプー」と「育毛ローション・育毛剤」の役割のちがいを正しく理解する
頭皮ケアアイテムを選ぶうえで意外と見落とされがちなのが、「洗うためのシャンプー」と「頭皮に直接塗って使う育毛ローション・育毛剤」では、薬機法上認められている効能表示の範囲が異なるという点です。
「医薬部外品だから抜け毛に効く」とどちらも同じように考えてしまうと、それぞれの役割をまちがえたまま使ってしまう原因になりやすいです。
そこで、代表的な製品を例に整理してみましょう。
まず、女性向けスカルプケアブランドとしてよく比較される「スカルプD ボーテ」と「マイナチュレ」について、公式サイトで公表されている効能表示をもとにくらべてみます。
| 商品 | 分類 | おもな有効成分 | 公表されている効能 |
| スカルプD ボーテ 薬用スカルプシャンプー | 医薬部外品(洗浄料) | ピロクトンオラミン グリチルリチン酸ジカリウムなど | ニオイ・ベタつき・フケ・かゆみを防ぐ(出典) |
| マイナチュレ 薬用スカルプシャンプー | 医薬部外品(洗浄料) | グリチルリチン酸ジカリウム サリチル酸 | ふけ・かゆみを防ぐ、毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ 頭皮を清浄・健やかに保つ(出典) |
| スカルプD ボーテ 薬用スカルプセラム (頭皮用育毛ローション) | 医薬部外品(育毛ローション) | グリチルリチン酸ジカリウム 酢酸DL‐α‐トコフェロールほか | 抜け毛・薄毛の予防 産後の脱毛予防 育毛・発毛促進(出典) |
| マイナチュレ 薬用育毛剤 | 医薬部外品(育毛剤) | グリチルリチン酸ジカリウム 酢酸DL‐α‐トコフェロール センブリエキスほか6種 | 抜け毛・薄毛の予防 発毛促進(出典) |
この表からわかるとおり、「スカルプD ボーテ」も「マイナチュレ」も、シャンプー自体の公式な効能表示は「フケ・かゆみ・ニオイなど頭皮の清潔さを保つこと」であり、両ブランドともシャンプー単体で『抜け毛予防・育毛・発毛促進』を公式に表示しているわけではありません。
抜け毛・薄毛の予防や発毛促進といった、より踏みこんだ効能表示が認められているのは、頭皮に直接塗布する「育毛ローション」や「育毛剤」のほうです。
つまり、抜け毛予防を目的にケアを組み立てるなら、
- 土台づくり: 低刺激な洗浄成分のシャンプーで頭皮を清潔に保つ
- 積極的なケア: 医薬部外品の育毛ローション・育毛剤を使用する
という2段で考えるのが、効能表示の観点からも理にかなった選び方だといえます。
シャンプーだけを「抜け毛予防アイテム」として選んでしまうと、期待する効果とアイテムの役割にズレが生じる可能性があるため注意しましょう。
あなたの肌質や体調に合わせてパッチテストを行うなど、無理のない範囲で取り入れてください。
- 上記の情報は各社公式サイトに掲載されている効能表示にもとづくものであり、効果には個人差があります。
私がじっさいに使ってよかった頭皮ケアアイテム
数ある育毛ローションの中で私自身が継続して使っているのは、無印良品|植物発酵液 薬用スカルプローションです。
医薬部外品(販売名: M薬用育毛ローションSA)で、有効成分としてグリチルリチン酸2Kとセンブリエキスを配合。
ツボクサエキスやカモミラエキスなど、植物由来のうるおい成分もふくまれています。
アルコールフリー・シリコンフリーで頭皮への負担が少なく、価格も続けやすい点を気に入っており、朝晩のお手入れに取り入れています。
もちろん、効果の感じ方には個人差があります。
この製品についての使用感や取り入れ方をよりくわしくまとめた記事もあわせてご覧ください。


医薬品(ミノキシジル配合)とのちがいに注意
ミノキシジルは臨床試験によって発毛効果が確認されている成分ですが、医薬品に分類されており、購入や使用にあたっては薬剤師や医師への相談が必要な場合があります。
自己判断での使用は避け、専門家に相談したうえで検討することをおすすめします。
自宅でできる「頭皮のリセット習慣」5つのステップ


ここからは、自宅でできるセルフケアを5つご紹介します。
STEP 1 正しいシャンプーの手順を習慣にする
美容師や専門家が共通して挙げる基本の手順は、「ブラッシング→予洗い→泡立て→マッサージ洗い→念入りなすすぎ」の5ステップです。
シャンプー前のブラッシング
シャンプー前にブラッシングをし、髪に付いたホコリなどを取りのぞき、髪のからまりを解きほぐします。
予洗い(2~3分)
38℃前後のぬるま湯で髪全体をしっかり濡らします。
熱すぎるお湯は必要な皮脂まで奪ってしまうため避けましょう。
これだけで汚れの多くが落ちるといわれています。
シャンプーは泡立ててから使う
シャンプーは、手のひらで十分に泡立ててから頭皮になじませます。
原液を直接つけると泡立ちにくく、刺激が強くなりやすいため注意してください。
指の腹でマッサージ洗い
爪を立てず、指の腹を頭皮に密着させて小さな円を描くように動かします。
こするのではなく、頭皮ごと動かすイメージで洗います。
すすぎは洗う時間の2倍を目安に
髪の生えぎわ・耳の裏・後頭部は、すすぎ残しが起こりやすい部分です。
念入りに洗い流しましょう。
STEP 2 タオルドライは「押さえる」、仕上げはドライヤーで
パサつきを防ぐうえで重要とされているのが、濡れた髪のまま長時間放置しないことです。
- タオルドライはこすらず、髪を包んで水分を吸い取るように行います。
濡れた髪への摩擦は、キューティクルが損傷しやすくなる大きな原因になりやすいとされています。 - 乾かす前に洗い流さないトリートメントを毛先中心になじませておくと、熱によるダメージを軽減しやすくなります。
- 自然乾燥は避けたほうがよいとされています。
濡れたままの髪はキューティクルが開いた状態が続き、内部の水分が逃げやすくなるためです。
前髪→髪の根元の順で乾かし、仕上げにドライヤーの温風を頭皮から毛先に向けてしっかり乾かしましょう。
STEP 3 頭皮マッサージで血行をサポートする(週3回以上・1回3分ていど)
頭皮の血流が滞ると、毛根への栄養や酸素の供給が不足しやすくなるとされています。
頭皮マッサージは血行をうながし、頭皮をやわらかく保つことに役立つといわれています。
- 爪を立てずに指の腹で、前頭部→頭頂部→側頭部→後頭部の順に、頭皮をわずかに動かす感覚でゆっくりほぐします。
- 耳の上やえり足〜首の付け根も、手のひらの付け根部分を使って前後に動かすと血行のサポートになるとされています。
- 強く押しすぎるのは逆効果になる場合があります。
「こする」のではなく「頭皮を動かす」意識で行いましょう。
入浴中の洗髪時にあわせて行うと、習慣として続けやすくなります。
STEP 4 食事から「髪の栄養」を補う
髪はおもにタンパク質(ケラチン)からできており、体内で合成できない必須アミノ酸は食事から摂る必要があります。
また女性は鉄分や亜鉛が不足しがちですが、これらは毛髪の形成に関わる栄養素とも言われています。
| 栄養素 | 期待される働き | 多くふくまれる食材の例 |
| タンパク質(必須アミノ酸) | 髪そのものの材料になる | 鶏肉・魚・卵・牛乳・大豆製品 |
| 鉄 | 毛母細胞への酸素の運搬に関わるとされる | レバー・赤身肉・ひじき・小松菜 |
| 亜鉛 | 髪の成長や頭皮の健康維持に関わるとされる | 牡蠣・牛肉・かぼちゃの種・卵 |
| ビタミンB群(ビオチンなど) | 髪・頭皮の代謝をサポートするとされる | 卵・納豆・玄米・バナナ |
なお、卵白を大量に摂ると卵白中のたんぱく質がビオチンの吸収を妨げることがあるとされているため、卵は加熱してバランスよく食べると良いそうです。
(出典: 大正製薬リジェンヌ)
特定の栄養素を極端に摂り過ぎることは避け、あくまでバランスの良い食生活の一部として取り入れることがおすすめです。
STEP 5 睡眠・運動・ストレスケアで毛周期をサポートする
- 睡眠
質の良い睡眠は成長ホルモンの分泌をうながすと言われており、髪の成長をサポートすると考えられています。 - 運動
ウォーキングやストレッチなどの適度な運動は、頭皮への血流改善に役立つとされています。 - ストレスケア
過度なストレスは毛周期を乱す一因になるとされています。
無理のない範囲で、あなたに合ったストレス発散方法を見つけましょう。
まとめ|秋の抜け毛やパサつきは「正しく理解して、正しくケアする」


秋の抜け毛やパサつきは、夏の紫外線・汗・皮脂・冷房といった目に見えない負担が、数ヶ月の時間を経て表面化していることも原因のひとつと考えられています。
だからこそ、今のケアが数ヶ月先の髪の状態につながっていく可能性があります。
- 頭皮に合う洗浄成分のシャンプーを選ぶ(ベタイン系・アミノ酸系が良いと言われています。)
- 「ブラッシング→予洗い→マッサージ洗い(シャンプーはしっかり泡立てる)→念入りなすすぎ」の手順で髪を洗う
- タオルドライは押さえるように行い、ドライヤーでしっかり乾かす
- 1日3分ていどの頭皮マッサージを習慣にする
- タンパク質・鉄・亜鉛などを意識した食事を心がける
- 気になる場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
「髪は女性の命」という言葉もありますが、髪の健康は頭皮の健康にもつながります。
今からできるケアをして、秋冬のオシャレとともにヘアスタイリングも楽しみましょう。

